【社員インタビュー】書くだけじゃない。シナリオプランナーの仕事とは?

株式会社テクロスのゲーム開発現場で、シナリオプランナーとして活躍する伊藤さん。
2019年に新卒で入社してから現在に至るまで、数々のプロジェクトで“書く”以上の役割を担ってきました。
そんな伊藤さんが語るのは、「シナリオを書くこと」以上に、「クリエイターの創造力が最大限に発揮される“仕組み”を考え続けること」の重要性。
今回は、現在新プロジェクトに携わる伊藤さんに、ゲーム作りにおけるシナリオプランナーのリアルを聞きました。
■ 新卒でプランナーへ。ゲーム制作の“全体像”が見える職種
伊藤さんがテクロスに入社したのは2019年。北海道から上京し、ゲーム業界への夢を叶えた新卒入社でした。
作家としてのキャリアから、なぜプランナーという道を選んだのでしょうか?
もともとは大学で物理学を学んでいて、その傍らで商業出版のライトノベルを書いていました。就職か進学かを悩む中で、“ゲームを作る側になりたい”という思いが強くなって、思い切って飛び込みました。
当時の面接で、“シナリオでもプランナーでも、後から行き来できるけど、どっちにする?”って言われたんです。ゲームをちゃんと全体から見て、その中でシナリオの意味を考えたいと思い、プランナーとして入社しました。
■ 「仕様書を書く人」ではない、プランナーの真の役割
入社当初は、いわゆる“仕様書”を中心とした業務を担当していたという伊藤さん。バトルやイベントなど既存コンテンツの改修や、新機能の仕様選定など多くの業務をこなす中で、「設計図を描く」だけではない役割に気づきます。
プランナーって、いわばゲームの“骨組み”を作る人です。ただ設計するだけじゃなくて、周囲との調整や、現場が動きやすいようにするための立ち回りも含めて気持ち全部なんですよ。
2~3年の現場経験を経て、プロジェクトの仕様書全体を描けるようになった頃、伊藤さんに転機が訪れます。それが、シナリオチームのリーダー就任です。
■ ライターじゃない、“シナリオプランナー”という仕事
シナリオチームの人数が少なくなっていた時期で、“書くだけ”ではプロジェクトが回らない状態でした。そこで、私が設計や進行も含めたリーダー的な役割を担うようになりました。
シナリオをただ執筆するだけでなく、「どのように世界観を表現するか」「どう見せたら効果的か」といった設計も担い、業務で必要であれば業務委託のライター様とも連携し、長期的な目と、短期的な目、両方で引いたロードマップの作成も行います。
ライターとしての技術だけじゃ、シナリオって完成しない。ゲームの他セクションと連携して、全体から逆算してシナリオを設計する力が求められるんです。
ー現在は、新しいプロジェクトの準備段階。チームで一丸となって、土台づくりに励む日々です。伊藤さんは「今こそ、人材が必要」と語ります。
ライティングの技術は大事。でも、それだけではチームの一員にはなれません。アイデアを出す、調整をする、コミュニケーションを取る。その全部を担う人こそ、今必要な“シナリオプランナー”なんです。
「執筆だけじゃなく、“チームでゲームを制作する”という意識を持てる人と一緒に働きたいですね。
■ 「クリエイターのためのクリエイター」でありたい
最後に、伊藤さんに今後の目標を尋ねました。
私自身、ゲームが大好きで、作ることにも熱を持ってます。でも、それと同じくらい、周りのクリエイターが最大限に力を発揮できる環境を作りたいんです。
クリエイターであるために、クリエイターのためのクリエイターでもありたい、まずはそこを大事に動きができる人間でありたいですね。
■ 編集後記
今回の取材を通じて、「シナリオプランナー=ライター」という固定観念が、いい意味で壊されました。ゲームを作る現場では、「どう書くか」以上に「どう届けるか」「どう実現するか」という視点が必要です。
伊藤さんは、その両方を行き来できる存在でした。
もし、「書くこと」に加えて「作ること」にも情熱を持てるなら、ぜひその世界に飛び込んでみてはいかがでしょうか。
テクロスではシナリオプランナーを募集しています!