デザインはすべて自社製。KAWAIIを追求するチームのデザイン部の挑戦とこだわりとは

こんにちは、テクロス採用チームです。
テクロスは、数々のオリジナルゲームを完全内製で開発・運営しています。魅力的なゲームづくりをさらに強化するため、現在、組織体制や人材育成の仕組みを見直し、全社的な改革を進めているところです。
今回は、テクロスのデザイン部を率いる神田さんに、デザイン部のチーム体制や制作へのこだわり、組織としての強み、そしてこれからの展望についてお話を伺いました。
「ゲームのビジュアル制作に携わりたい」「デザイン部ではどんな働き方ができるの?」と興味をお持ちの方は、ぜひテクロスの取り組みを覗いてみてください!
デザイン部 / 部長 神田 亮 (Kanda Akira)
2013年にイラストレーターとしてテクロスに入社。イラストマネージャー、アニメーションチームの立ち上げ、UIアニメーション、組み込み業務など、幅広い領域で経験を積む。2023年から約2年間、コーポレート部門統括を経て、現在はデザイン部60名を率いる部長として、組織運営・人材育成に携わる。
「やってみる?」がキャリアを広げた。挑戦を続けた11年間の軌跡
──まずは、テクロスに入社された経緯から教えてください。
当時はなんとなくクリエイター系の仕事に就きたいなと思っていて。 関西圏でイラストレーター系の職種を中心に探していたときに、テクロスを見つけたんです。
もともと当時テクロスが出していた求人は「アートディレクター」でしたが、当時面接をしてくれた社長に、「ポートフォリオを持ってきて」と言われて。
とりあえずイラストをざっと詰め込んだポートフォリオを提出したら「イラストレーターとして来てほしい」と言われ、採用されました。アートディレクター志望だったので少し戸惑いましたが、「イラストレーターも良いかも」と思い、入社を決めました。
──イラストレーターからのスタートだったんですね。11年間テクロスで活躍されていますが、他の環境に興味を持ったことはなかったのでしょうか?
社内でさまざまな業務やポジションにチャレンジできたので、外部に転職する必要がなかったんです。最初はイラストレーターとして入社し、その後イラストのマネージャーになりました。そこからアニメーション部署を立ちあげて、マネージャーをやったり。さらに、UIの組み込み作業にも関わるようになりました。
とにかく『神姫PROJECT』が出るまではテクロスでやり切ろう!と思っていたんですが、いざ終わった後は「クリエイティブ全体のディレクションしてみる?」と声をかけてもらって。
会社に必要なポジションと挑戦したいことが一致したこともあり、社内で多くの経験を積むことができました。
──さまざまな挑戦ができる環境だったんですね。
そうですね。他の人から「やってみる?」と言われる時点で、周りから「できる可能性がある」と思われていると認識しています。
「期待に応えたい」というより、「自分の中に意外とポテンシャルがあるのかもしれない」という感覚でチャレンジしていますね。 自分では気づいていなくても、声がかかった時点で「意外とできるのかもしれない」と前向きに捉えています。
振り返ると、この姿勢で幅広くキャリアを広げられたことはとても良かったと感じています。イラストやアニメーション、UIデザインなどさまざまな経験を積んだことで、多角的な視点からゲーム制作全体を語れるようになりました。
特に嬉しいのは、困っている人がいる時に、幅広い経験を活かして適切なアドバイスができることです。それぞれの分野を理解しているからこそ、どんな相談にも熱量を持って応えられるのは、ゼネラリストとして活躍する上で大きな強みになっています。
“KAWAII”を追求するデザイン集団。テクロスのデザイン部のチームとミッション
── デザイン部のチーム構成について教えてください。
現在、デザイン部は約60名の規模で、イラストチーム、アニメーションチーム、UIデザインチーム、制作サポートチームの4つのチームで構成されています。
イラストチームは、女の子の魅力を最大限に引き出すことに徹底的にこだわっています。単にキャラクターを描くだけでなく、ポーズ・表情・衣装・背景・小物まで含めたトータルデザインで「KAWAII」を創り上げるのが特徴です。
アニメーションチームも同様に、女の子を可愛く見せることを大前提にしつつ、エフェクト・動き・演出にもこだわります。例えば、まつ毛がふわっと揺れる微細な表現や、指先のしなやかな動き、自然な仕草のニュアンスなど、1フレーム単位で計算された「KAWAII」を作り込んでいます。
UIデザインチームの役割は、ゲーム体験を最大限に引き立てること。ビジュアルの統一感を保ちつつ、プレイしやすさを損なわないデザインを追求しています。
──改めて、デザイン部のミッションについて教えてください。
「世界に通用するKAWAIIを創る」こと。これに尽きます。
テクロスのゲームが目指すのは、単にキャラクターが可愛いだけの世界ではありません。背景・アイテム・UIなど、すべてのビジュアル要素が調和し、統一感のある「KAWAII」を創り上げることを大切にしています。
またデザイン部には、「KAWAII」を愛し、探求し続けるメンバーが多く集まっており、新しい表現技法や国内外のトレンドにアンテナを張り、常に「KAWAII」を研究・実践しています。
一人ひとりが考える「KAWAII」を社内で共有し合うことで、テクロスならではの「KAWAII」をさらに磨き上げていけたら、と考えています。
“クオリティは譲らない”。テクロスがデザインを内製する理由
──他のゲーム会社と比べて、従業員規模に対してデザイン部が約60人というのは多いのではないでしょうか。
確かに、多いと思いますね。テクロスでは、イラスト制作におけるコアな部分をすべて内製化していることが大きな特徴です。キャラクターやビジュアルデザインのコンセプト設計から、実際の制作に至るまで、その大半を社内で手掛けています。
他のゲーム会社では、外部の有名絵師にコンセプトやデザインを依頼し、社内では実装や量産を担当するケースも珍しくありません。もちろん、外部の有名絵師に依頼すれば、ネームバリューによって注目度を高めることもできますし、目を引くキャラクターを作ることも可能です。
しかし、当社が目指しているのは「高品質なゲーム体験」。そのため、デザインのコア部分はすべて社内で対応し、テクニカルな部分のみ一部外部パートナーに委託しています。
──なるほど。その方針を決めた背景やきっかけはあったのでしょうか?
かつては外部委託していた時期もありましたが、完成物に対してテクロス側で大幅な修正やフィードバックを行うことが頻発し、結局、内製したほうが作品の一体感を担保できるという結論にいたりました。
特に『神姫PROJECT』の初期の頃は、絵柄のばらつきが大きく、作品としての統一感を維持することが難しいという課題がありました。ゲーム全体の没入感を高めるためには、キャラクターだけでなく、背景やUI、モンスターなど、すべてのビジュアルが調和していることが不可欠です。
当時の社長からも、「最高の品質を保つこと」「統一感のあるビジュアルにすること」という強い要望があり、こういった背景から内製チームの拡充を決断しました。
コンシューマーゲームが主流だった時代には、クオリティの高いゲームはビジュアルの統一感があるのが当たり前でした。その考え方をスマホゲームにも転用し、負担は大きくとも社内で一貫したクオリティコントロールを行うことを、テクロスの強みにしようと決めたのです。
結果として、『神姫PROJECT』などの大型IPを生み出し、コアなファンを獲得することにつながりました。
──デザインへのこだわりが詰まっているんですね。デザイン部の雰囲気についても教えてください。
先輩・後輩といった枠にとらわれず、積極的に学び合う姿勢があるのがデザイン部の大きな魅力のひとつです。
例えば、メンバー同士でデッサン練習をしていたり、アニメーション技術共有会やUIアニメーションの勉強会が不定期で行われています。メンバー同士が声を掛け合って、ベテランから若手まで幅広い層のメンバーが互いにスキルを磨きあっています。
それぞれが「より良いゲームを作りたい」という強い思いを持ち、年齢や経験を超えて知識を分かち合っていると感じます。その姿勢が、デザイン部全体の“当たり前”の基準を押し上げているんですよね。
このような文化が自然と根付いていることは、私自身もとても嬉しいです。今後もこの流れを大切にして、デザイン部全体の強みとしていきたいと考えています。
やる気次第で誰でも挑戦できる。テクロスという成長のフィールド
──テクロスのデザイン部で求める人物像について教えてください。
スキルの習熟度は新卒と中途で異なりますが、求めるマインドセットは共通しています。
まず大切なのは、コンテンツ制作に対する本質的な興味です。ただ「絵を描くのが好き」「ゲーム業界で働きたい」という気持ちだけではなく、「自分の絵を通じて誰に何を伝えたいのか」を考えられることが重要です。コンテンツ制作においては、「自分が描きたいものを描く」のではなく、ユーザーの体験を第一に考え、求められるビジュアルを提供できるかどうかが求められます。
次に、長期的なキャリアビジョンを持っていることも大切です。目の前の仕事だけでなく、「この業界でどのように成長し、どのように貢献したいのか」という視点を持っているかどうか。漠然とした志望動機ではなく、自分なりの考えを持ち、それを言葉にできることが重要です。
そして、テクロスのビジョンやポリシーに共感できることも欠かせません。特に、美少女キャラクターや「KAWAII」への興味は、当社のデザイン部で活躍するうえで重要なポイントです。
まだ成長途中の会社だからこそ、課題もある一方で、挑戦の機会が多くあります。「どのゲーム会社でもいい」という考えでは、入社後に戸惑うこともあるかもしれません。
しかし、その分、手を挙げれば何でも挑戦できる環境があることは、テクロスの最大の強みです。自らチャンスを掴みに行けば、幅広い業務に関わることができるので、「テクロスに入社して◯◯したい!」という強い意志を持っている方こそ、変化の多い環境を柔軟に楽しめると思います。
──神田さんは今後どのような空気感をデザイン部に根付かせたいと考えていますか?
もっと気軽にキャリアについて話せる環境を作りたいですね。
真面目な議論はもちろん、ちょっとした雑談やくだらない会話も交えながら、リラックスして将来ついて会話できる空間を醸成していけたらと考えています。
コンテンツづくりにおいても、自由に意見を交換し合える環境があれば、クリエイティブな発想も生まれやすくなりますし、新しい挑戦にもつながるはずです。そうした活発な議論が、より良いゲームづくりにつながると考えています。
──素敵ですね!最後に、テクロスで働くことの魅力を教えていただけますか。
テクロスの一番の魅力は、手を挙げたら何でも挑戦できることです。会社は仕事を与えてくれるものの、その後何をするかは結局、自分次第です。
大きな裁量を持って働きたい方、自由度の高い環境で力を試したい方、大型IPタイトルに関わりたい方など、挑戦したい方にとっては最適なフィールドだと感じています。
「ここでしかできない挑戦をしたい」 そんな意志を持った方と一緒に「世界に通用するKAWAII」を創り上げていきたいですね!